秋の山へ〜奥穂高岳〜その2


昨日の深夜に吹いた強い風はおさまり、穏やかな夜明け前。

今日の行程はコースタイムで登り5時間、下り4時間で岳沢のテント場に戻ります。

軽い朝食をすませて出発です。


だんだんと明るくなって山の頂にも日が届きはじめます。

登るにつれて傾斜も強くなってきました。

久しぶりの手と足を目一杯つかって登る岩稜歩き。

緊張感はあるけれど楽しい。

 

前穂高まで辿り着き、ここから吊り尾根を通って奥穂高への稜線へラストスパート。

風があったら絶対に歩きたくないルート。

何はともあれ今日は風もない穏やかな秋空が広がる最高のお天気に後押しされて、歩を進めます。


歩き始めて、4時間程。稜線へ出ると槍ヶ岳がお出迎えしてくれました。

なんだか集中して歩いていたので頂上が見えたときにはあれ?もう?

といった感じでした。

 

ついに登って来た奥穂高岳。いろんな山への道がずーっと続いているのが見渡せます。登った山、まだ歩いたことの無い道、、、。

なんだかいつもここはどこかの山から眺める存在だったので不思議な感じでした。

この穏やかな天気は山の神様が迎え入れてくれたのかな?


 

さて、、登って来たからには降りなくては。

山は下りの方が怪我しやすいもの。

もう一度気を引き締めて、山頂をあとにしました。

 

 

追記:

無事下山し秋の山行を終えました。

翌日、奥穂高岳からのおみやげの筋肉痛をしっかり抱えてぎこちない動きで

ブオリをオープンした私たち。

階段をあがって降りるのに苦労することが2日程続くのでした。


私たちは長くテントを背負っててくてく歩いていくのが好きなので、

岩稜歩きはあまりしないけれど、いつもと違うめいっぱい真剣にからだを使って歩いた今回の山行はたくさんのことを教えてくれた気がします。


秋の奥穂高に真剣に遊ばせてもらって、

今年の私たちの北アルプスは幕を閉じました。

さて来年はどこを歩いているのかな?